第162回芥川賞受賞作の「背高泡立草」を読みました。
筆者の鋭い視点・人間観察眼をもとに、非常に緻密な文章と大胆な構成で、家族というものを描いていると感じます。
随分前になりますが同じ芥川賞受賞作である「おらおらでひとりいぐも」は、岩手出身の著者が地元の言葉を交えて紡いだ内容になっており、その言葉の持つ響きは作品に多大なる影響を与える代わりに、すぐには言葉の意味を理解することができず、読み終えるのに苦労した記憶があります。
背高泡立草も九州の言葉を多用されているため同様に、その文書の意味を理解するのに普段以上に時間を必要としました。
ですが、骨太の、読み応えのある素晴らしい作品だと感じます。
濃厚な豚骨ラーメンを食べているような、と形容するのは、表現として誤っているでしょうか。