今週の読書82

日本人として、そしてアジア人として初のマスターズを制した松山英樹選手。

連日、祝福の報道が続いておりますが、いつかこういうときが来るとは思っていても、まさかそんな日が本当に来るとは、という気もしています。

松山選手はデビュー当時から芯のぶれない大物だなと思っておりましたが、いやはやすごい人ですね。

青木功、中島常幸、尾崎兄弟の時代から丸ちゃん、片山晋呉の時代を経て、石川遼、松山英樹と世代交代しつつも、日本のゴルフのレベルはもともと世界で通用するものだったのではないかと自分自身は感じます(体格差はあるものの)。

もちろん渋野日向子さんら女性陣の活躍も目を見張るものがあり、男女ともにこれから先が楽しみです。

私個人はと言いますと、ここ最近ゴルフから随分と遠ざかっております。

昔は父に連れられて(半ば強引に)よく練習場やコースに出ておりました。

大してうまくならないまま、30代のうちにやらなくなってしまいましたが、それでもマナーを含めゴルフの何たるか、あるいはその楽しみは理解しているつもりです。

私の父はシングルになるまで仕事が終わると毎日練習場へ通い、毎週日曜日は必ずラウンドという半分プロゴルファーのような生活をしておりましたが(本人の名誉のためにー本分である仕事はもちろんしっかりやったうえで)、シングルを取ったとたんに急に熱が冷めてしまったようになったのを、子供の目から見て感じたのを覚えています。

逆に84歳になる義理の父は今現在でも元気にラウンドしています。

ここだけの話、シングルどころか知り合ったころから100も切らないスコアでいつも回られております(失礼を承知上で)。

それでも、とても楽しそうにゴルフ場に通われているんですよね。

スコアやラウンドの内容でやきもきする人もいれば、そんなの関係なくただ楽しんでラウンドする人もすぐ近くにいて、それが対照的で、ゴルフとは何ぞやと思うことがあります。

一度でもコースに出たことのある方なら、この伊集院静さんの「夢のゴルフコースへ ハワイ偏」は読むだけで、ハワイの名門コースを実際にラウンドしているような感覚が味わえるかもしれません。

写真で見る名門ゴルフコースの難攻不落に見える名物ホールたちに舌を巻き(読者は実際にはラウンドしませんが)、その美しさに見とれることでしょう。

収録されている多数の美しいコースの写真とともに、行かずしてハワイのゴルフコースに触れることができる良著ですよ。