スマホを眺めながら歩く人を「スマホゾンビ」と呼ぶそうですが、歩くのはまだ良いとして(良くはありませんが)、自転車(自動車も)を運転しながら、の人を良く見かけます。
中国雑技団みたいで器用だなと思う反面、非常に危険です。
実際、スマホを見ながら自転車に乗っていた人が、道路の段差に気づかずに転倒して頭部をアスファルトに打ち付けるところを目の当たりにしたことがあります。
そのまま、車道に転倒し、車にひかれてもおかしくない状況でした。
これもスマホ病の影響です。
著者のアンデシュ・ハンセンさんはノーベル賞の選定機関になっているスウエーデンの「カロリンスカ大学」医学部を卒業した精神科医であり、MBAの資格も持つ非凡な方です。
現在までなされてたスマホに関する多くの研究の結果を考察し、いかにスマホが人間に悪影響を及ぼすか、エビデンスを元にわかりやすく説明してくれます。
内心そうだろうなと思いつつも、まあ大丈夫だろうと高をくくりたくなるのが人間ですが、目の前にこれだけはっきりとしたデータを出されるとぐうの音も出ません。
巻末にはデジタルデトックスのための簡単な方法を提示しています。
これは大変ためになりました。
この書籍を読まれた70代の男性が中国新聞に書評を投稿されていましたが、僕と同じ感想を持たれており、「孫たちにもスマホの恐ろしさを伝えたい」とおっしゃっていました。
上手に使うつもりが、いつの間にかスマホに使われるようになってしまうという恐ろしさ。
ステイーブジョブスやIT関連の開発者たちは自分の子供たちにはIT端末は使用させないと本書に書かれています。
そういうスマホの利用料をどういうつもりか安くさせようという我が国の行政は、いったい何を考えているのでしょうか?
スマホ料金なんて高くて良いと思いますが、皆さんはどう思いますか?