どうしようもない

菅内閣の決定した基本方針で、安部内閣が掲げていた「復興」の記述が削除されていたことをめぐり、政府側が苦しい弁明を避けていたとの記事が報道会社各社で見受けられました。
来季のオリンピック前に震災の負のイメージをあたえないためにという配慮か、原発推進のためか、あるいは桜の会や森友問題のように臭いものには蓋をしようというのか、どちらにしても政界と経済界の思惑が透けて見えます。

経団連の会長さんは大病にもかかわらず、任務を継続するとのニュースも耳にしました。
コロナの影響で疲弊する経済界をなんとかしたいという高い志はもちろんあるでしょうが、調べてみたらどうもこの方原発推進の急先鋒、日立の会長さんなんですね。
何かこれも嫌なものが透けて見えます。

ところ変わって、ドイツは日本での東北震災による原発事故を目の当たりにしてすぐ、原発の廃炉を決めたそうですよ。
このスピード決定はすごい。
同じ敗戦国でありながら、日本のようにアメリカの力を借りず、戦後の借金をコツコツ清算し、今回のコロナでもその対応は際立っています。
だから、誤った方向に進むとホロコーストのような極端なことを許してしまう、そういう国民性なのかもしれませんね。

あと文藝春秋さんで、東北原発に勤務していた叩き上げの技術者が、実名入りで原発管理のずさんさをエビデンスを持って告発している記事を拝見しました。
この技術者の方が提唱する安全を担保しようとすると、原発を維持するために莫大なコストがかかるとのこと。
安全を無視してコストを重視し、起こるべきして起きたこの事故であるにもかかわらす、今までのずさんな管理体制はそのままに、原発推進はあり得ないんじゃないかと思います。
しかもあろうことか、その適当な技術を海外で売ろうとは。
他国からしたら「私たちの目を節穴だと思ったか。バカにすんな!」、だと思いますよ。

あまりのショックに、つい長文かつネガティブな内容の記事になってしまいました。
失礼しました。


(上の写真は記事とは関係なく、ある訪問先で気になったオブジェです。)