院長の藤岡です。
僕が歯科医師として健全なお口を守るために、特に重要な要素は①咬合、➁お口のうるおい、だと考えています。
咬合についてはまたいつかお話しできればと思いますので、今回はお口のうるおい、つまり唾液について説明させていただきます。
唾液の中にはバイ菌の繁殖を抑える抗菌物質が含まれています。
ですので、唾液がたくさん出ていることでお口の中のバイ菌が駆除されます。
また、唾液が多ければ、しゃべったり、無意識のうちにお口を動かすことで、唾液がお口の中を行き来し、自然に汚れが洗い流されます。
更に、唾液の中に歯の保護物質のようなものが含まれており、軽い表面だけの虫歯であれば唾液によって修復されます。
消化作用のある物質も含まれるので、胃に運ばれる前に消化の助けをしてくれます。
などなど、多くの働きがあり、お口の乾燥がある方、あるいは唾液の出にくくなる病気にかかっていらっしゃる方、口呼吸の方などは自然と虫歯や歯周病にかかりやすくなり、高齢の方であれば誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。
ですから、当院では唾液の少ない方にはお口のマッサージの指導を積極的に行い、それでも唾液の出の少ない方には保湿剤をお勧めしています。
お口の健康はお口のうるおいから。
詳しい内容を知りたい方は、一般の方でもわかりやすく唾液について説明してあるこの書籍をお勧めします。