今週の読書77

河童さんのイラストに目を引かれて購入した書籍です。

イラスト付きのエッセイ集ですね。

グラフィックデザイナーであり舞台芸術家、文筆家としても活躍され、今現在90歳になられます。

本業に関する話はもちろんのこと、趣味の収集のことから旅行に関する記事、グルメ、そして戦中の話まで、内容は多岐にわたります。

イラストもとても精緻で温かみもあり素敵です。

ずいぶん前に講読した書籍ですが、再び読み返してみても新たな発見があります。

今回久しぶりにこの本を読み直していて、若い時分にはさほど気に留めてなかった箇所(ただ忘れていたか、ちゃんと読んでいなかったか)で目に付いた部分、河童さん自身が経験された戦争体験の記事のある部分が目につきました。

「・・・その彼我の差は戦争が始まる以前からすでにあったのだ。国民には知らされていなかった。それは軍備に限ったことではなかった。実は、今でも同じようなことが多い・・・」の文章の、今でも同じようなことが多い、のところが気になるのです。

書籍自体の初版が22年前ですからその当時と現在では時代が違いますが、どのような点が似通っていると感じたのか、ぜひお聞きしたいところです。